近年、自宅の片付けについて、「断捨離」や「生前整理」とともに「老前整理」という言葉が広まってきました。
この老前整理とは、いったい何を意味するものなのでしょうか?
また、老前整理にはどんなメリットがあって、いつ、どのように進めればいいのでしょうか?
今回は、これらの疑問を持っている方のために、老前整理のメリットとタイミング、やり方とコツについて説明していきます。
老前整理とは年をとる前に身の回りを整理すること
老前整理とはその名のとおり、年をとる前に身の回りを整理することを指します。
老前整理の整理には人間関係が含まれる場合もありますが、多くの場合、自宅内の不要な物を処分して、整理することを指しています。
老前整理と生前整理の違い
老前整理と似た言葉に、生前整理というものがあります。
これは高齢者が、自分が亡くなる前に、宅内の物を処分して整理することを指します。
老前整理と生前整理の大きな違いは、始めるタイミングです。
生前整理は基本的に、高齢者になってから、人生の最期に向けてするものです。
一方で老前整理は、先ほども説明したとおり、高齢者になる前に行います。
宅内にある物を大量に片付けるのは、なかなか大変な作業です。
高齢になってから宅内を片付けようとしても、体力の問題で難しいこともあるでしょう。
つまり老前整理は、体力があって動けるうちに、不用品を処分しようというものなのです。
老前整理を始めるタイミングは?
老前整理は高齢になる前に行うと説明しましたが、具体的にいつ始めればいいのでしょうか?
老前整理をするタイミングは、特に決まっていません。
しかし一般的には、40~50代のときに始める人が多くなっています。
この時期は子どもが成人するなどの節目があったり、体力の衰えを感じるようになったりすることで、まだ動ける今のうちに身の回りを整理しようと考える人が多いようです。
もちろん、このようなきっかけがなくても、老前整理はいつ始めても構いません。
思い立ったらその日から、老前整理を始めるようにするといいでしょう。
老前整理をすることの4つのメリット
老前整理をすることには、様々なメリットがあります。
ここでは、老前整理をすることの4つのメリットについて紹介していきましょう。
老前整理のメリット①老後に安全で快適な生活が送れるようになる
老前整理のメリットは、老後に安全で快適な生活が送れるようになることです。
宅内に物がたくさんあると、つまずいて転んでしまう危険があります。
若いうちは平気でも、年をとるとこうしたアクシデントで、骨折などの大けがをしてしまうことも十分あり得ます。
大けがをしてしまえば、快適な老後は送れません。
その点、老前整理をして宅内の物を減らしておけば、けがを負うリスクを未然に低くできます。
また、高齢になって体力がなくなってから物を片付ける必要も、心配もなくなります。
老前整理のメリット②探しものが見つかりやすくなる
宅内に物がたくさんあると、何がどこにあるのか、分からなくなりがちです。
高齢になると物忘れも激しくなるため、なおさらです。
探しものがあっても、なかなか見つけられなければ、老後の大切な時間を無駄に消費することになってしまいます。
しかし宅内に物が少なければ、何がどこにあったかを覚えておきやすくなります。
ストレスなく必要な物を取り出せるぶん、自分の時間をより大切に過ごせるようになるでしょう。
老前整理のメリット③家族にかける負担を少なくできる
老前整理をしておけば、自分の死後、残された家族の負担を大きく減らせます。
自分の死後、宅内が物で溢れかえっていれば、それを片付けるのは子どもなど、残された家族です。
また、宅内に物が多ければ、残された家族が遺言書や相続財産の在りかを見つけるのも一苦労です。
老前整理をしておけば、万が一自分が急逝しても、家族に迷惑をかけずに済みます。
家族のことを想うなら、老前整理は早めにしておくに越したことはありません。
老前整理のメリット④一気に片付けをしなくていい
日頃、意識して断捨離などをしていなければ、宅内にはたくさんの物があるはずです。
これを一気に片付けるのは、大変な作業です。
しかし老前整理には、いつまでに終えなければならないというようなタイムリミットはありません。
時間のあるときに、自分のペースで少しずつ進められるのも、老前整理のメリットだと言えるでしょう。
老前整理の方法とコツ
ここまでの説明で、自分も老前整理を始めてみようと思った人もいるでしょう。
老前整理のやり方は、非常にシンプルです。
ここでは老前整理の具体的なやり方と、うまく進めるためのコツについて説明していきます。
老前整理のステップ①宅内にある物を、使う物と使わない物に分ける
まずは、宅内にある物を「使う物」と「使わない物」に分けましょう。
ここでのポイントは、「いる物」と「いらない物」には分けないということです。
この分け方をすると、ずっと使っていないものまで残すことになるため、物がなかなか減りません。
長い間使っておらず、この先使う予定もない物は、思い切って処分しましょう。
老前整理のステップ②使わない物を処分する
使う物と使わない物の仕分けが済んだら、使わない物を少しずつ処分していきましょう。
最初に処分する物は、家具や家電など、大きい物を処分するようにします。
なぜなら、最初に大きい物を処分すれば、宅内のスペースが広くなるぶん達成感を得やすく、老前整理のモチベーションが高くなるからです。
大きい物は自治体の粗大ゴミに出すか、自分で玄関の前まで持ち運べない物は、不用品回収業者に依頼して回収してもらいましょう。
まだ使えそうな物は、リサイクルショップや買取業者に買い取ってもらうのも一つの方法です。
粗大ゴミにならない物は、自治体の分別ルールに従って、普通ゴミに出しましょう。
処分するゴミが宅内にたくさんある場合も、少しずつ減らしていくことで毎回達成感が得られるため、老前整理を続けるモチベーションに繋がります。
まとめ
老前整理をすることには、老後の生活を安全で快適なものにしたり、自分の死後に残された家族の負担を減らせるというメリットがあります。
老後や死後に限らず、宅内の物を減らせば、自由に使えるスペースが広くなり、探しものも見つかりやすくなるなどの効果があります。
そのため、老前整理に興味があるのなら、早速今からでも始めてみてはどうでしょうか
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