親が亡くなった後、残された子どもは、親が残した形見を片付けることになります。
多くの場合、形見は膨大な量になりますから、全てを形見分けすることは不可能です。
そのため、形見分けしきれない分は、処分しなければなりません。
しかしなかには、親が残した形見を、どう処分すればいいか分からないという方もいるでしょう。
そこで今回はそんな方のために、故人の形見の処分方法について説明していきます。
故人の形見を処分する際の2つの注意点
故人の形見を処分するにあたって、注意しなければならない点が2つあります。
この点を知らずに形見を処分してしまうと、後々大きなトラブルに発展しかねません。
そのため、これから故人の形見を処分しようと思っている人は、この注意点について知っておきましょう。
ここでは、故人の形見を処分する前の注意点について説明していきます。
故人の形見を処分する前に、負の財産がないか確認する
親が亡くなった場合、その子どもには相続権が発生します。
これは、現金や土地、不動産や有価証券など、親の残した財産を相続する権利です。
ただし相続した場合、こうした正の財産だけでなく、負の財産も負わなければなりません。
負の財産とは、親が残した借金などです。
この相続権は、放棄することも可能です。
しかし、少しでも資産価値のある物を処分してしまうと、相続を承認したものと見なされ、相続の放棄ができなくなってしまいます。
親の形見を処分する場合は、こうした負の財産がないか、確認してからにしたほうが懸命です。
故人の形見の処分は、親族と相談してからする
兄弟がいる場合、親の形見の処分は、兄弟全員で行うようにしましょう。
親の残した財産や形見は、遺言書に明記されていないかぎり、子どもたちで分けることになります。
他の兄弟がいないところで、勝手に親の形見を処分してしまうと、後々兄弟間のトラブルに発展しかねません。
金銭的な価値のない、故人の形見の処分方法
形見を処分する際の注意点について分かったところで、いよいよ具体的な処分方法について説明していきましょう。
故人が残した形見は、大きく以下2種類に分けられます。
- 金銭的な価値のある形見
- 金銭的な価値のない形見
金銭的な価値の有無によって、形見の処分方法は異なります。
ここではまず、金銭的な価値のない形見の処分方法について、紹介していきましょう。
故人の友人などに形見分けする
形見は親族だけでなく、故人の友人などにも分けられます。
例えば、故人が残した衣類のなかには、若い人が着るには抵抗のある服などもあるでしょう。
こうした衣類は、故人の同世代の友人などで、欲しいという人がいれば、その人に形見分けするといいでしょう。
一般ゴミや粗大ゴミに出す
金銭的な価値のない形見の処分方法で、最も一般的なのが、ゴミに出すことです。
衣類や書籍などは一般ゴミに出せますが、家具や家電など、サイズの大きい物は粗大ゴミになります。
どの大きさから粗大ゴミになるかは自治体によって違うので、故人の家の自治体のルールをチェックしておきましょう。
粗大ゴミは、自治体の「粗大ゴミ受付センター」に申し込むことで回収してもらえます。
粗大ゴミの処分には手数料を支払う必要がありますが、ほとんどの場合、1つにつき2,500円以下と安価です。
ただし粗大ゴミの回収には、申込みから通常2週間程度かかります。
リユースやリサイクルをしている非営利団体に寄付する
衣類や食器、家具など、金銭的な価値のない形見は、リユースやリサイクルをしている非営利団体に寄付することも可能です。
こうした団体では、寄付された品をリユースしたり、リサイクルしたりして再販しています。
そこで発生した収益は、「日本赤十字社」や「ユニセフ」など、国内外の様々な団体に寄付されます。
寄付する品を回収しに来てくれるところもあるので、そうしたところに頼めば、発送する手間もかかりません。
ただし、物品を寄付する際には、送料や集荷料金などがかかります。
また、汚れた衣類など、リサイクルできない物は寄付できません。
遺品整理業者に処分してもらう
処分したい形見が多い場合は、遺品整理業者に依頼するのがおすすめです。
遺品整理業者に依頼すれば、故人が住んでいた家に残ったゴミや不用品を全て回収してもらえます。
家具などの粗大ゴミを自治体で処分する場合、家の前まで自分で運ばなければなりません。しかし遺品整理業者に依頼すれば、こうした家具なども全てスタッフが運搬してくれるので手間がかかりません。
金銭的な価値のある、故人の形見の処分方法
金銭的な価値のある形見の処分方法についても、見ていきましょう。
金銭的な価値のある形見には、例えば以下のような物があります。
- 宝石
- 貴金属
- ブランド物の服やバッグ
- ブランド物の家具
- ブランド物の時計やカメラ
ここでは、これらの処分方法について説明していきます。
リサイクルショップや買取業者に買い取ってもらう
金銭的な価値のある形見は、リサイクルショップや買取業者に買い取ってもらうのがおすすめです。
買取ってもらう際の方法は、おもに以下3つあります。
- 店頭買取
- 宅配買取
- 出張買取
「店頭買取」の場合、形見を店まで持っていく必要があります。
形見を店に送って査定してもらう「宅配買取」や、スタッフに故人宅まで来てもらい、その場で査定してもらう「出張買取」のほうが、手間がかからないのでおすすめです。
スタッフが出した査定額に納得したら、そのまま買い取ってもらいましょう。
遺品整理業者に買い取ってもらう
遺品整理業者のなかには、宝石や貴金属、家具や家電などを買い取ってくれるところもあります。
ただし、査定額はそのままもらえるわけではなく、遺品整理の作業料金から引かれる形になります。
こうした業者に依頼すれば、金銭的な価値のない形見も、価値のある形見も、同時に処分できるため、便利です。
まとめ
故人の形見は、大きく分けて以下2種類に分けられます。
- 金銭的な価値のない物(売れない物)
- 金銭的な価値のある物(売れる物)
どちらにもそれぞれ、複数の処分方法があります。
それぞれの処分方法は、以下のとおりです。
【金銭的な価値のない物】
- 故人の友人などに形見分けする
- 一般ゴミや粗大ゴミに出す
- 寄付する
- 遺品整理業者に処分してもらう
【金銭的な価値のある物】
- リサイクルショップや買取業者に買い取ってもらう
- 遺品整理業者に買い取ってもらう
これから形見の処分をするという方は、ぜひこの記事を参考にして、自分に合った処分方法を探してみてはどうでしょうか。
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