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遺品整理の生前予約、その方法とメリットは?
2020-09-18

近年「終活」という言葉が浸透し、実際に行う人も増えてきたようです。
終活にはさまざまな活動内容がありますが、その一環として、遺品整理の生前予約・事前予約と言われるサービスを利用する人が増えているそうです。
遺品整理の予約とは何なのか、また、その申込方法や利用するメリットについて見ていきましょう。

なぜ遺品整理を「生前予約」するの?

自分が死んだら、そのあとはどうなるのだろう?
誰でもが、一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
特に、家族と離れて生活する人や身寄りのない人にとっては切実な問題です。
最近では、高齢者の孤独死や、片付けられず“汚部屋”での生活をする人についてもメディアで取り上げられていますね。
実際、親の家の片付けは大変な時間と手間がかかりますし、孤独死された人、まして不幸にも発見が遅れてしまった場合の片付けの大変さは、想像を絶するものがあります。

「ここに残された自分のものは、一体、誰が片付けることになるんだろう?」
「家族や、近隣の人に迷惑をかけたくない」
「大切にしてきたコレクションを、不本意な形で整理されたくない」
「音信不通の親族に面倒をかけたくない」など・・・
いろいろな思いが湧くうち、身の回りのことを気にかけながら死ぬよりは生きているうちに安心したい、そう考えるのは不思議ではありません。

そのため、遺品整理の生前予約をする人が増えているのです。
遺品整理とは、本来は、亡くなった人の遺族や親族が行なうべきもので、以前の日本では当たり前のこととして行われてきました。
しかし、近年、その姿が変わってきています。
社会の変化に伴い、高齢化・少子化に加え、生涯未婚率が高まり、高齢者の独居化も進んでいます。
一人暮らしの世帯・夫婦のみの世帯が全体の半数を超える現代では、兄弟で手分けをして遺品整理ができた時代と違い、家族の負担が大きくなっています。
これまでの生活のあり方が急速に変わりつつある現代において、遺品整理も姿を変えているのです。

遺品整理を生前予約するメリットとは?

遺品整理は、自分で行うことはできません。
ですが、どのように、どんなことが行われるのかについては知っておくことができます。
遺品整理を生前予約しておくと、どんなメリットがあるのでしょうか。

家族に負担をかけずに済む

なんといっても気になるのは、自分の死後、残された家族にかかる負担です。
親御さんの遺品整理の経験がある人は、その大変さを身をもって知っているのではないでしょうか。
それだけに、さまざまなものを残して世を去ることは大きな悩みになります。
特に、一人暮らしの高齢者が突然死してしまった場合など、残された家族には大きな負担がかかるものです。
しかし、遺品整理の生前予約をしておけば、その負担を大幅に軽減することができます。

業者を手配する必要がない

近年、遺品整理がメジャーになって来ていますが、実際にはどんな業者に頼めばいいかまでは、なかなか分からないものです。
しかし、生前予約をしておけば、どこに頼めばいいか家族が迷わずに済みます。

業者に支払いをする必要がない

片付けの肉体的負担だけでなく、業者への支払いなどの金銭的負担も家族は負う必要がありません。

c.時間的負担がかからない

自分で遺品整理をする場合、一般的にはかなりの時間を取られてしまいますが、生前予約をしておけば、家族を拘束せずに済みます。
また、予約時に何をすべきか話し合っているため、業者が事前に把握しているので、作業にも手間取りません。大切なものも、きちんと仕分けしてもらえるので安心です。

このように、肉体面、精神面、金銭面、時間面で、遺族の負担を大幅に減らすことができます。
遺族に負担をかけずに済む安心感は、大きな安心につながります。
これが遺品整理の生前予約をする最大のメリットといえるでしょう。

余生が楽しくなる

自分のせいで人に迷惑がかかると思うと、心が重くなるもの。
ましてや、その相手が大切な家族であればなおさらではないでしょうか。
その点で、遺品整理の生前予約をしておけば、自分の死後の心配をする必要がなくなります。
遺品整理業者は、遺品整理のプロです。
豊富な知識と経験で、どんな小さなものでもしっかり仕分け、素人にはわかりにくい書類なども、要・不要をしっかり見分けてくれます。
さらに、どんなものも全てを遺品として丁寧に扱ってもらえます。
最近は、オプションとして形見分けの郵送などをしてくれる業者も増えているので、自分があげたいものをあげたい人に渡すこともできます。
また、業者によっては遺産相続などの相談にも乗ってもらえます。

遺品整理を生前予約しておけば、悩みが減り、心おきなく残りの人生を楽しむことができるのです。

生前予約の流れ

では、気になる申し込みの流れについて見ていきましょう。

問い合わせ

生前予約を行っている業者に問い合わせましょう。
担当者がヒアリングし、状況を把握します。
会社によりますが、電話だけでなく、メールでも問い合わせができます。
まずは気軽に問い合わせてみましょう。

見積もり

実際に業者が自宅を訪問し、見積もりを行います。
希望や相談があれば、ぜひ聞いておきましょう。

契約

見積りの金額や作業内容に納得したら、正式に契約します。
契約は、もちろん書面にて行います。
ほとんどの業者では、依頼の段階では費用の支払いは必要なく、すべての作業が完了して遺族が確認してからの支払いとなります。

実際の作業

故人が残した遺品を仕分けし、品目や状態に合わせて梱包し、搬出します。
また、室内の清掃も行います。
予約した作業がすべて完了したことを遺族が確認したら、引渡しとなります。

生前予約Q&A

気をつけたいポイントは?①

複数の業者から相見積もりを取りましょう。
近年では、多くの業者が生前予約サービスを行っています。
実際の遺品整理は自分で確認することができないので、信頼できる業者に依頼することが大切です。
担当者にさまざまな質問を投げかけてみましょう。
丁寧に説明してくれ、信頼できる業者を選びましょう。

気をつけたいポイントは?②

最初の電話相談か見積もりの段階で、気になっていることがあれば説明を受けましょう。
また、遺品のお焚き上げや形見分けの郵送など、さまざまなサービスがあります。
自分では気づかないこともあるので、オプションについても聞いておきましょう。

代金はいつ支払うの?

基本的に、作業が終了してからの支払いとなります。
つまり、実際の作業が行われるのが、見積りや予約から何年も後になることが珍しくありません。
そのため、「ご家族に迷惑を掛けないよう、お支払いを先に済ませられますよ」と案内をしてくる業者もあります。
しかし、気をつけましょう。
近年、遺品整理業界は新規業者が乱立し、生き馬の目を抜くような業界になっています。
今日依頼した遺品整理業者が明日にはなくなっているということも珍しくありません。
また、代金だけ取り連絡がつかなくなる悪徳業者も、残念ですがあるのです。
よほどの事情がない限り、事前支払いは避けた方が無難です。
また、支払いは実際に作業が完了してからの業者の方が誠実、かつ安心と言えます。

契約は見直しできますか?

生前予約は、何度も見直しを行い、実際に遺品整理を行う際に、最も適切なサービスを受けられるようになっています。
遺品整理の生前予約は、いつ実行されるかわかりません。
思っていたよりも長生きできて、契約から10年経っても実行されないという可能性もあります。
このため、1年に1回など定期的に契約内容を見直します。
長い間には生活が変わることもありますし、ものの量も変わります。
また、サービスの内容を追加したり、削ったりするなどの更新も行います。

気をつけたいポイントは?③

一番大切なのは、遺品整理の生前予約をしていることを、家族に伝えておくことです。
家族が生前予約をしていることを知らないと、自分たちで遺品整理を行ったり、別の業者に依頼してしまうかもしれません。
それでは、せっかくの生前予約が無駄になってしまいます。
実際の遺品整理までは、契約から何年も経つことが一般的です。
口頭で伝えるだけでなく、どの業者に依頼しているのか、企業名と連絡先をメモしておくなど、家族にわかるようにしておきましょう。

まとめ

人生は、自分の意思や力ではどうにもならないことの方が多いものです。
しかし、人生のエンディングは、自分の意思で決めることができます。
お墓も、葬儀も、埋葬スタイルも、自分で決めることができるのです。
残された家族のためだけではなく、自分が納得いく最期を迎えるために、遺品整理の生前予約を検討してみてはいかがでしょうか。
残りの人生、充実して過ごせたらいいですね。

 

 

 

 

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