近い将来の社会問題として、高齢者の大半が孤独死の時代が来る、東京で大量に孤独死する人が発生するなど、様々な推測がされています。
また、実際の孤独死の現場や、孤独死された方の部屋の片付け方法に注目が集まっています。
ここでは孤独死と、孤独死をした現場の遺品整理について解説します。
孤独死とは?
孤独死とは、誰にも看取られることなく孤独に死んでしまうことを指します。
多くの孤独死が、本人も予測していなかった急な病気や体調の変化によって発生しています。
孤独死の割合~東京都の場合~
内閣府による調査では、東京23区における65歳以上の1人暮らしで、自宅での死亡率が年間3127人となっています。(平成27年時点)
つまり、東京23区の各区において、約3日に1人のペースで、65歳以上の1人暮らしの方が自宅で孤独死をしている計算になります。
今後、日本の高齢化は加速度を増すと予想されているため、比例して孤独死も増えていくと考えられます。
孤独死は急な病から発生する
日常生活で元気だとしても、突然の病によって孤独死する方もいます。
急性心筋梗塞、急性の脳卒中、不整脈、狭心症、肺炎などは、全身の力が抜けるなどして意識を失って倒れてしまう場合があります。
また、急性の症状により意識を失ってしまうことが原因で、何らかの2次被害が起こってしまい、亡くなってしまう方もいます。
例えば、急性の症状が発生し意識を失って、お風呂で倒れてしまい湯船に沈んでしまう、テーブルの角で頭をぶつけてしまうなど、思いもよらない2次被害を受けてしまい、そのまま亡くなってしまうケースもあります。
このような状況が、突然の孤独死につながってしまいます。
孤独死の凄惨な現場
孤独死の現場は、ほとんどが予期せず死に至ってしまい、死後数日~数ヶ月経過してから遺体が発見される場合が多いです。
遺体を発見するのが遅れるにつれて、どんどん遺体の状況が悪化します。
孤独死した遺体に見られる症状
人間の体は死後、死斑が発生し、死後硬直をし、体内の臓器は機能を停止し、胃や腸から順に腐り始めます。
孤独死をした遺体は腐敗した結果、ウジ虫が湧き、ハエがとび、腐りながら体液が流れ出て、腐ってひどい臭いを放ち、骨が見え始めます。
部屋には遺体から発したガスが充満し、ひどい臭いが立ちこめます。
窓を開けていれば異臭が窓から漏れますが、窓を開けていなければじわじわと近隣住民が異様な臭いに気づき、何かが起きていると気づくのです。
この状況から「特殊清掃」と呼ばれる清掃が行われる現場が出来上がっているのです。
特殊清掃とは
特殊清掃は文字通り、特殊な状況現場の清掃のことで、ほこりを吸う、掃除機をかける程度の掃除ではありません。
孤独死の現場で行われる清掃の多くが特殊清掃と考えていいでしょう。
特殊清掃の主な作業は、遺体を部屋から出し、匂いの原因を特殊な洗剤や薬剤で取り去り、亡くなった本人の持ち物を遺品整理したり処分したりして、部屋の現状復帰をします。
孤独死に遭遇した時の対処方法
高齢の親が1人で暮らしている、隣の家に住んでいる方が高齢者の1人暮らしである、といった状況が身の回りにある方は、孤独死に遭遇する可能性もあると言えます。
孤独死をするのは高齢者だけではない
孤独死をするのは高齢の方だけではなく、若いうちから孤独死するリスクがつきまといます。
例えば、寝る間を惜しんで働いて意識が朦朧としていた時に、シャワーを浴びていて風呂場で滑って転倒してしまう、不摂生で運動もせず高カロリーなものや外食が続けたため、急性の病気で倒れそのまま帰らぬ人になってしまうなど、高齢者ではなくても孤独死する可能性はあります。
普通に生活を送っていたとしても、突然孤独死してしまうリスクは、誰にでも起こりえるといっても過言ではありません。
孤独死に遭遇するきっかけ
以下のような状況に遭遇した場合、ご近所の1人暮らしの方に何か起きた、孤独死が起きた可能性があります。
当てはまる点があれば、大家や管理会社に相談してみてもよいでしょう。
・いつも見かける人を最近なかなか見かけない
・嗅いだことのないような臭いが特定の部屋から漏れてくる
・マンションやアパートでハエがたくさん飛んでいる
・特定の部屋の郵便受けに、新聞や郵便物がたまったまま全く手入れされている気配がない
また、自分の家族や親戚と連絡が取れず、様子を見に行ったら孤独死の現場に遭遇してしまったということもあるかもしれません。
孤独死の現場に遭遇してしまった場合は、すぐに大家や管理会社に連絡をしましょう。
孤独死の遺品整理は特殊清掃業者に
孤独死に遭遇した場合は、特殊清掃業者に部屋の掃除と遺品整理を依頼しましょう。
大家や管理会社が現場に居合わせた場合、特殊清掃業者を呼んでくれることもあります。
孤独死の場合、遺体の処理と清掃だけでなく、家の中にある全ての物を運び出し処分しなければなりません。
このような作業は、素人が市販のマスクをつけた状態でできるような作業ではありません。
特殊清掃や特殊な現場での遺品整理に慣れている業者に任せたほうがいいでしょう。
遺品整理に慣れている業者は、遺品として遺族に渡すべきもの、換金する価値のあるもの、不用品などを適切に仕分けて、遺族に提示してくれます。
まとめ
一人暮らしをする人の全員が、孤独死する可能性があると言っても過言ではありません。
孤独死をしないためにも、以下のような対策をしておきましょう。
- 普段から家の中を片付けたり、整理整頓をする
- 転んでも頭を打つような場所を部屋につくらない
また、足腰が弱くなっている自覚がある人は、以下の怪我や転倒のリスクをなくすような部屋づくりを心がけましょう。
- 手すりを取り付ける
- 部屋の段差をなくす
日頃から近所の人と交流を持つ、家族や親戚とこまめに連絡を取り、連絡がつかないことに違和感を持ってもらうような環境づくりも大切です。
そして、不健康な生活や不摂生を控える、運動を習慣にする、健康診断を受ける、健康な食生活を送って自分が孤独死をしないための生活も心がけましょう。
もし孤独死に立ち会ってしまった場合、特殊清掃業者に遺品整理の依頼をして、亡くなった方との思い出の品を整理してみてはいかがでしょうか。
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